シミ取り治療について
監修
小林知広
日本専門医機構認定 泌尿器科専門医
はじめに
「最近シミが増えてきた気がする」「スキンケアでは限界を感じる」──そんな悩みを抱える方は多くいらっしゃいます。
シミは紫外線や加齢、ホルモン変化、炎症など、複数の要因が絡み合って起こる皮膚の色素沈着です。
本記事では、皮膚科専門医や学会論文をもとに、シミの原因・治療法・注意点をわかりやすく解説します。
※本内容は一般的な医学情報であり、個別の診断・治療は必ず医師による診察が必要です。

1. シミはなぜできる?メカニズムを理解する
シミは、紫外線などの刺激によってメラノサイト(色素細胞)が活性化し、メラニンを過剰に産生することで生じます。
通常は皮膚のターンオーバーにより排出されますが、加齢やホルモン変化、摩擦、炎症などで代謝が追いつかなくなると、皮膚にメラニンが沈着してシミになります。
近年の研究では、シミの深さ(表皮・真皮)によって反応するレーザー波長が異なることが明らかにされました。(※1)
また、資生堂と東京女子医科大学の共同研究では、シミ部位の血管密度が改善効果に関係することも報告されています。(※2)
2. シミの種類と治療選択
シミと一口に言っても、実は複数のタイプがあります。
| シミの種類 | 主な原因 | 特徴 | 主な治療法 |
| 日光性色素斑 (老人性色素斑) | 紫外線 | 境界がはっきり | Qスイッチ/ ピコレーザー |
| 肝斑 | ホルモン変化・摩擦 | 頬に左右対称 | トラネキサム酸内服・レーザートーニング |
| 炎症後色素沈着 | ニキビ・外傷 | 赤みの後に残る | 外用薬・ ピーリング・レーザー |
| 雀卵斑(そばかす) | 遺伝 | 小さく多発 | レーザー、 光治療(IPL)など |
特にピコ秒レーザーは、メラノソーム(メラニンを含む小体)をより精密に破壊できることが報告されており (※3)、アジア人の肌でも安全に使用できることが実験的に示されています。(※4)
ただし、すべてのシミがレーザーで改善するわけではないため、正確な診断が重要です。
3. 治療の流れとアフターケア
(1)カウンセリング・診断
まず医師がシミの種類・深さ・肌質を確認し治療法の適応やリスクを説明します。
(2)治療法の選択
- レーザー治療:ピコレーザーでメラニンを破壊。
- 外用・内服療法:ハイドロキノン、トラネキサム酸などで色素沈着を抑制。
(3)治療後のケア
治療後の肌は非常にデリケート。紫外線・摩擦を避け、保湿とUVケアを徹底することが再発防止の鍵です。
皮膚科研究でも、保湿ケアの徹底が再色素沈着を有意に減らすとされています。保湿はとっても大事です!
4. 治療時期と注意点
シミ取り治療は、紫外線量の少ない秋〜冬が最も適しています。
治療後に紫外線を浴びると、炎症後色素沈着が生じるリスクがあるため、日焼け止めや帽子・マスクの使用が推奨されます。
注意点
シミ治療後は1-2週間ほど痂疲(かさぶた)状態となります。イベントが控えている人は気をつけましょう。
治療後にシミが残る・濃くなる炎症後色素沈着となる場合があります。
治療痕が白く抜けてしまう色素脱失となることもまれにあります。
シミ治療をしたからと言って必ずしも1度できれいに改善するわけではありませんので、その点をご理解ください。
・費用は1ショット / 5,500円目安
・シミ取り放題 / 77,000円(全顔)
・モニター価格 / 55,000円
です。いずれも税込み価格です。
5. まとめ
・シミは紫外線・加齢・ホルモン変化・炎症などが関与する多因子疾患。
・シミの種類に応じてレーザー・光・内服・外用など最適治療を選ぶ必要がある。
・治療後の保湿・UVケア・摩擦回避が再発防止の鍵。
・医療広告ガイドラインを遵守し、正確な情報と医師による診断が重要。
焦らず、信頼できる医療機関で相談することが美肌への第一歩です。
参考文献
※1 : Shimojo Y, Nishimura T, Tsuruta D, Ozawa T, Kono T. Wavelength-dependent threshold fluences for melanosome disruption to evaluate the treatment of pigmented lesions with 532-, 730-, 755-, 785-, and 1064-nm picosecond lasers. Lasers Surg Med. 2024 Apr; 56(4):404-418.
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38436524/
※2 : 根岸圭ほか, 資生堂・東京女子医科大学, 「シミ部位の血管密度が改善効果に与える影響」, 日本美容皮膚科学会, 2020.
URL:https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002975
※3 : Kono T. The Laser Tissue Interaction and Treatment Theory of Picosecond Lasers. J Soc Laser Surg Med. 2024; 45(1):35-38.
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jslsm/45/1/45_jslsm-45_0001/_article/-char/en
※4 : Shimojo Y, Nishimura T, Hazama H, Ito N, Awazu K. Incident Fluence Analysis for 755-nm Picosecond Laser Treatment of Pigmented Skin Lesions Based on Threshold Fluences for Melanosome Disruption. Lasers Surg Med. 2021; 53(9):1096-1104.
URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/lsm.23391