頻尿・何度もトイレに行く
日中のトイレが近い、夜中に何度も起きる、急に我慢できないといった症状は「頻尿」の可能性があります。
原因は過活動膀胱、膀胱炎、前立腺肥大症などさまざまで、糖尿病や睡眠の問題が隠れていることもあります。
まずは泌尿器科で原因を整理することが大切です。
監修
小林知広
日本専門医機構認定 泌尿器科専門医
最終確認
2026/3/14
こんな症状はありませんか?
- 日中8回以上トイレに行くことが多い
- 夜に2回以上起きて眠りが浅い
- 急に強い尿意がきて我慢しにくい
- 排尿時の痛み、残尿感、尿もれがある
- 尿の勢いが弱い、出るまで時間がかかる
- 水分をとっていないのに回数が多い
考えられる原因
頻尿の原因は1つではありません。
よくある原因
- 過活動膀胱:膀胱が敏感になって急に尿意を感じる状態。女性・高齢者に多い。
- 膀胱炎:排尿時痛や残尿感を伴いやすい。細菌感染が原因。
- 前立腺肥大症:中高年男性に多い。前立腺が大きくなり膀胱を圧迫する。
- 尿路結石:結石が刺激となり頻尿・残尿感が出ることがある。
- 前立腺炎:細菌性・非細菌性どちらも頻尿の原因となる。
内科・睡眠・薬剤など全身的な原因
- 糖尿病による多尿:血糖が高いと尿量が増加する。
- 睡眠時無呼吸症候群:夜間頻尿の原因になることがある。
- 心不全・下肢浮腫:昼間の浮腫が夜間に尿として排出される。
- 利尿薬・カフェイン・アルコールの影響
見逃せない原因(血尿・発熱を伴う場合は早めに受診)
- 膀胱がん・腎臓がん・腎盂尿管がん
- 急性腎盂腎炎(発熱・背部痛を伴う)
受診の目安
次のような症状がある場合は、早めの受診をご検討ください。
- 尿に血が混じる(血尿・尿潜血)
- 発熱や背中・腰の痛みがある
- 排尿時の強い痛みが続く
- 急に尿が出にくくなった
- のどの渇きと大量の尿が続く(糖尿病の可能性)
- 夜間頻尿が急に悪化した
- むくみや息切れを伴う(心不全の可能性)
当院での検査
当院では問診と尿検査を基本に、必要に応じて以下を行います:
- 尿検査(尿一般):5〜10分、痛みなし、当日結果
- 残尿測定(超音波エコー):5分、痛みなし、当日結果
- 尿流測定(ウロフロメトリー):5分(排尿時間含む)、痛みなし、当日結果
- PSA検査(前立腺がんマーカー):採血5分、3〜5日後結果
- 腹部超音波検査:10〜15分、痛みなし、当日結果
頻尿は症状だけでは原因を断定できないため、「尿が多く作られているのか」「膀胱にためにくいのか」「前立腺や感染・他の病気が関係しているのか」を分けて考えることが大切です。
治療について
治療は原因によって変わります:
- 過活動膀胱:生活指導+抗コリン薬・β3作動薬(保険適用)
- 膀胱炎:抗菌薬(通常3〜5日で改善)
- 前立腺肥大症:α1遮断薬・5α還元酵素阻害薬など(保険適用)
- 心因性頻尿:行動療法・生活指導・必要に応じ薬物療法
- 糖尿病・睡眠・循環器疾患が疑われる場合:連携先への紹介も含め、原因に合わせた治療を進めます
よくある質問
Q. 頻尿は何回から受診した方がいいですか?
A. 日中8回以上が続く、または夜に2回以上起きて困っている場合は受診をおすすめします。夜間頻尿自体は「排尿のために1回以上起きる状態」を指しますが、生活への支障があるかどうかが重要な判断基準です。
Q. 頻尿の原因で多い病気は何ですか?
A. 過活動膀胱、膀胱炎、前立腺肥大症が代表的です。ほかにも糖尿病、尿路結石、睡眠時無呼吸症候群、心不全、薬剤の影響などが関係することがあります。
Q. 頻尿は自然に治りますか?
A. 水分摂取量やカフェイン・冷えなどで一時的に悪化することがあり、生活習慣の見直しで改善するケースもあります。ただし原因によっては自然に改善しないことがあります。特に血尿・痛み・発熱・尿の出にくさがある場合は、早めに受診されることをおすすめします。
Q. 頻尿の検査は痛いですか?
A. 多くは問診、尿検査、超音波検査、残尿測定などで、強い痛みを伴う検査は通常ありません。症状に応じて必要な検査だけを選んで進めます。