【医師解説】EDは治療できる病気|50代から始める泌尿器科受診のすすめ

小林知広

監修

小林知広

日本専門医機構認定 泌尿器科専門医

EDは加齢や生活習慣病が原因となる治療可能な病気です。太宰府市の泌尿器科・天拝坂こばやしクリニックが、薬の種類・費用・副作用をわかりやすく解説。「恥ずかしい」を乗り越えて、まずは相談を。


この記事の要約(忙しい方へ)

  • EDは加齢・高血圧・糖尿病などと密接に関連する「病気」であり、適切な治療で改善が期待できます
  • 治療の主体はPDE5阻害薬(内服薬)で、薬の種類によって作用時間・費用・副作用が異なります
  • 「恥ずかしい」という心理的障壁が受診を遅らせますが、泌尿器科は男性の悩みに慣れた専門科です

【監修者】

天拝坂こばやしクリニック 院長 小林 知広(こばやし ともひろ)

【保有資格】 日本専門医機構認定 泌尿器科専門医 日本メンズヘルス医学会認定 テストステロン治療認定医

【経歴】 2009年 島根大学医学部 卒業 / 武田病院 初期研修 2011年 JR大阪鉄道病院 泌尿器科 2015年 獨協医科大学越谷病院泌尿器科 助教 2017年 京都ルネス病院 泌尿器科・透析科 医長 2024年 天拝坂こばやしクリニック 院長

【受賞歴】 2015年 第34回アンドロロジー学会学術大会 臨床部門学会賞 受賞 (論文題:非閉塞性無精子症患者980人におけるAZF遺伝子欠失の頻度とTESEでの精子採取率および精巣病理組織像の検討)

【患者様へメッセージ】 「恥ずかしい」「相談しにくい」と感じがちな泌尿器のお悩みやEDについて、専門医が医学的根拠に基づいて丁寧に診療します。お一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。


はじめに――「年のせいだから仕方ない」で済ませていませんか?

50代を過ぎた頃から、「以前とは違う」と感じ始めた男性は少なくありません。しかし多くの方は、誰にも相談できないまま月日を重ねます。太宰府市・筑紫野市・大野城市・春日市・小郡市周辺でも、「もっと早く来ればよかった」と来院される患者さんを日々お見受けします。

EDは加齢による”仕方ないこと”ではなく、治療の選択肢がある医学的な状態です。この記事では、原因・治療薬の違い・費用・リスクをすべて正直にお伝えします。


EDとは何か(定義)

ED(勃起不全)とは、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、維持できない状態が持続することをいいます(日本性機能学会定義)。


なぜ50〜60代に多いのか――メカニズム

勃起は、性的刺激により陰茎海綿体に血流が増加することで生じます。このプロセスには神経・血管・ホルモンが連携して関わっており、以下のいずれかが障害されるとEDが生じます。

原因分類具体的な要因
血管性(最多)高血圧・糖尿病・脂質異常症・動脈硬化
神経性前立腺手術後・脊椎疾患
内分泌性男性ホルモン低下(LOH症候群)
心理性ストレス・うつ・パフォーマンス不安
薬剤性降圧薬・抗うつ薬・前立腺治療薬

50〜60代は複数の要因が重なる「混合型ED」が多く、特に高血圧・糖尿病との合併は非常に一般的です。

⚠️ 重要:EDは心血管疾患の早期サインである可能性があります。 勃起を支える陰茎動脈(直径1〜2mm)は冠動脈(3〜4mm)より細く、動脈硬化の影響を先に受けます。EDを放置することは、心臓病・脳卒中リスクの見落としにつながる可能性があります。


ガイドラインの位置づけ

日本性機能学会・日本泌尿器科学会『ED診療ガイドライン 第3版(2018年)』では、EDの第一選択治療としてPDE5阻害薬(内服薬)が推奨されています。また同ガイドラインは、ED患者に対して生活習慣の評価と心血管リスクの確認を行うことを推奨しています。

American Urological Association (AUA) Guidelines on Erectile Dysfunction(2018, amended 2022)においても、PDE5阻害薬は安全性・有効性ともに高いエビデンスに支えられた第一選択治療とされています。


臨床エピソード

※以下は診療における一例です。すべての方に同様の経過・結果が得られるわけではありません。

50代歳男性、高血圧・脂質異常症で内科通院中。「なかなか言えなかった」と数年間ひとりで抱えていたが、定期検診のついでに相談。内服薬を開始し、数週間後には「気持ちが楽になった」と話された。高血圧や肥満が勃起機能に悪いということを自覚され、一念発起。食生活と運動習慣を徹底的に見直し、勃起機能だけでなく、血圧や採血の数値も改善しました。


放置するとどうなるか

  • 心血管リスクの見落とし: EDは動脈硬化の早期サインであることがあります
  • パートナー関係への影響: 長期化するほど心理的負担が増し、心理性EDが二次的に加わることがあります
  • 治療効果の低下: 基礎疾患(糖尿病・高血圧)が進行するほど、血管性EDの改善には時間がかかる場合があります
  • 男性ホルモン低下の見落とし: LOH症候群(男性更年期)が背景にある場合、適切な検査・治療が遅れます

治療選択肢(自由診療・保険外)

重要事項: ED治療薬(PDE5阻害薬)は**健康保険適用外(自由診療)**です。費用は全額自己負担となります。

当院で取り扱うPDE5阻害薬

薬剤名作用持続時間特徴費用(税込・当院)
タダラフィル(ジェネリック)約36時間食事の影響を受けにくい・毎日服用タイプあり1錠 1,000円
バルデナフィル(ジェネリック)約4〜6時間効果発現が比較的速い1錠 1,300円

※当院ではジェネリック医薬品のみ取り扱っております。シルデナフィル(バイアグラ系)は取り扱っておりません。 ※ED治療薬は健康保険適用外(自由診療)です。費用は全額自己負担となります。 ※詳細は診察時にご確認ください。

主な副作用・リスク(必読)

  • 頭痛・顔面紅潮・鼻閉: 最も頻度が高い副作用です
  • 低血圧: 硝酸薬(狭心症治療薬)との併用は禁忌です。重篤な血圧低下を招く危険があります
  • 視覚異常: まれに視野異常が報告されています
  • 心血管イベント: 重篤な心疾患がある方は使用前に必ず医師に相談が必要です
  • 効果に個人差があります。すべての方に同等の効果が得られるわけではありません

このような方はまず医師にご相談を

  • 心臓病・重篤な肝疾患・腎疾患のある方
  • 硝酸薬・α遮断薬を服用中の方
  • 血圧が不安定な方

よくあるご質問(Q&A)

Q1. EDは泌尿器科で相談していいのですか? はい。泌尿器科はED・男性機能・前立腺など男性特有の悩みを専門とする診療科です。恥ずかしいと感じる必要はありません。

Q2. 内科で高血圧の薬をもらっています。ED薬は使えますか? 降圧薬の種類によっては併用に注意が必要なものがあります。必ず受診時にすべての服用薬をお伝えください。医師が安全性を確認した上で処方します。

Q3. 薬を使い続けると依存しますか? PDE5阻害薬に身体的依存性はありません。ただし、心理的に「薬がないと不安」と感じるケースはあります。生活習慣の改善と並行して治療することで、薬への依存を最小化することが期待されます。

Q4. 太宰府市から受診できますか?車で来てもいいですか? はい。天拝坂こばやしクリニックは太宰府市にあり、筑紫野市・大野城市・春日市・小郡市からもお車でご来院いただけます。駐車場を完備しています。

Q5. 初診でED治療薬を処方してもらえますか? 初診でも対応しております。問診・必要に応じた検査(血圧・血液検査等)を行った上で、安全に処方できるかを確認します。


まとめ

EDは「年のせい」で片づけていい状態ではありません。50〜60代に多い加齢・高血圧・糖尿病との関連は深く、早期に受診することが、ED改善だけでなく心血管リスクの発見にもつながる可能性があります。

「一人で抱えてきた」という方ほど、受診後に「もっと早く来ればよかった」とおっしゃいます。泌尿器科は、男性の悩みに慣れた専門家がいる場所です。一歩を踏み出す勇気が、生活の質を大きく変えるきっかけになります。

▶ Web予約はこちら(24時間受付) https://patient.digikar-smart.jp/institutions/a356aa2e-6198-4d7f-9416-0731c1996e97/reserve


監修者情報(完全版)

天拝坂こばやしクリニック 院長 小林 知広(こばやし ともひろ)

【保有資格】 日本専門医機構認定 泌尿器科専門医 日本メンズヘルス医学会認定 テストステロン治療認定医

【経歴】 2009年 島根大学医学部 卒業 / 武田病院 初期研修 2011年 JR大阪鉄道病院 泌尿器科 2015年 獨協医科大学越谷病院泌尿器科 助教 2017年 京都ルネス病院 泌尿器科・透析科 医長 2024年 天拝坂こばやしクリニック 院長

【受賞歴】 2015年 第34回アンドロロジー学会学術大会 臨床部門学会賞 受賞 (論文題:非閉塞性無精子症患者980人におけるAZF遺伝子欠失の頻度とTESEでの精子採取率および精巣病理組織像の検討)

【患者様へメッセージ】 「恥ずかしい」「相談しにくい」と感じがちな泌尿器のお悩みやEDについて、専門医が医学的根拠に基づいて丁寧に診療します。お一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。


参考文献

1. 日本ガイドライン 日本性機能学会・日本泌尿器科学会『ED診療ガイドライン 第3版』(2018年) Mindsガイドラインライブラリ:https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0131/G0001077 日本性機能学会公式:https://www.jssm.info/guideline/3rd.html ※2025年版『男性性機能障害診療ガイドライン』(メディカルレビュー社)も発行済みです。公開前にご確認ください。

2. AUA Guideline Burnett AL, Nehra A, Breau RH, et al. Erectile Dysfunction: AUA Guideline. J Urol. 2018;200(3):633-641. PubMed PMID: 29746858 AUA公式ページ:https://www.auanet.org/guidelines/guidelines/erectile-dysfunction-(ed)-guideline DOI:https://doi.org/10.1016/j.juro.2018.05.004

3. Vlachopoulos et al., Eur Heart J, 2013 Vlachopoulos C, Jackson G, Stefanadis C, Montorsi P. Erectile dysfunction in the cardiovascular patient. Eur Heart J. 2013;34(27):2034-46. PubMed PMID: 23616415 DOI:https://doi.org/10.1093/eurheartj/eht112

4. Shamloul & Ghanem, Lancet, 2013 Shamloul R, Ghanem H. Erectile dysfunction. Lancet. 2013;381(9861):153-165. PubMed PMID: 23040455 DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(12)60520-0

5. 日本泌尿器科学会 男性下部尿路症状・前立腺肥大症 診療ガイドライン(2017年版) (前立腺肥大症に合併するEDの管理に関する記述を参照) 日本泌尿器科学会公式:https://www.urol.or.jp/ ※ED記事での引用目的(前立腺肥大症合併ED)を本文中に明記してください。

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